【バンコク=共同】タイ中部パタヤのニセ電話詐欺の拠点で逮捕された日本人の男十五人のうち、九人がタイ入りする前の同じ時期に、フィリピンに長期滞在していたことが、タイ警察の捜査で分かった。警察当局は、男らがフィリピンも拠点にして、約一年間にわたりニセ電話詐欺をしていた疑いがあるとみている。

 日本の警察庁や警視庁の捜査員らは十六日、タイの首都バンコクに到着した。タイ警察と情報交換し、全容解明を目指す。

 タイ警察の捜査によると、リーダー格の男(23)を含む九人は、最長で二〇一七年十一月から約一年間、フィリピンに滞在していた。九人のフィリピン入国時期はばらばらだが、昨年十二月ごろ、ほぼ同時期に一斉に出国。日本に一時帰国した上で、タイに入国しており、ニセ電話詐欺の拠点をフィリピンからタイに移すためだった可能性がある。

 タイ警察は、フィリピンでの滞在許可書類から、九人が中部セブに滞在していたことを確認。うち一人は、過去にも日本でニセ電話詐欺に関与した疑いで逮捕されていた。タイの拠点からも「セブ島の時から」などとフィリピンでの活動を示唆するメモが押収されており、警察当局はセブに詐欺の拠点があったとみている。

 タイ警察が押収した資料によると、被害は北海道、東京都、愛知県、富山県、福井県、熊本県など全国に及ぶことも判明した。被害者は計二百人以上、被害総額は二億二千万円以上とみられる。タイ警察によると、容疑者らの本籍は福岡、大分など計八都府県。

出典:東京新聞(2019/4/18)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201904/CK2019041802000281.html