桑名市は、被害者が後を絶たないニセ電話詐欺などの防止へ「特殊詐欺根絶条例」を制定する方針を固めた。県内初の試みで、十三日に始まる市議会六月定例会に提案。会期末の七月二日施行を目指す。

 根絶へ向けた市の責務と市民、事業者らの役割を明示するとともに、基本的な取り組み事項を定める。市総務課によると、同趣旨の条例は「特殊詐欺撲滅条例」を今年三月に公布した埼玉県をはじめ熊本、岡山、香川の各県、愛知県半田市、千葉県柏市などにある。

 桑名市は独自施策として、被害が頻発した場合に「警戒宣言」を発令して関係機関や市民に注意を呼びかけることを検討。高齢者らの氏名、住所、独居かどうかといった最低限の個人情報を警察と共有し、連携を密にする枠組みも整える。

 一方、市民などの側にも警察への通報、受け子として犯行に加担する事例も多い青少年の健全育成など、果たしうる役割があることも示し、全市的に危機意識を高めたいという。伊藤徳宇市長は四日の定例会見で「特殊詐欺を許さないという思いを共有し、みんなで被害根絶を」と訴えた。

 県内では、一~四月に二十一件、総被害額四千八百四十万円のニセ電話詐欺が発生。桑名署管内では四件、千三十七万円の被害があり、市職員をかたる手口も連続した。

出典:中日新聞(2019/6/6)
https://www.chunichi.co.jp/article/mie/20190606/CK2019060602000011.html