浜松市のコンビニ店員と磐田市の信金職員が、ニセ電話詐欺の被害を未然に防いだ。いずれも客の申し出に違和感を持ったのがきっかけだった。磐田署は二十日、功労があった四人に同署で感謝状を贈った。

 ファミリーマート天竜二俣店(浜松市天竜区)のアルバイト店員山本亜純さん(39)=磐田市豊岡=と、中嶋智子さん(46)=浜松市天竜区=は一月二十三日、店内で多額の電子マネーを購入しようとした六十代の磐田市の女性が言った「サイト登録」という言葉に、「詐欺では」と感じ、警察に相談するよう説得した。女性は磐田署に足を運び、架空請求詐欺だと納得して被害を免れた。

 浜松いわた信金磐田本店(磐田市)の職員鈴木綾音さん(24)=袋井市上山梨=は、一月三十、三十一の両日、別々に来店したいずれも八十代の市内の女性が「還付金手続きのためにキャッシュカードを交換したい。信金職員から電話があった」と話したことに「ありえない」と感じ、上司の生田真弓さん(48)=磐田市中泉=に相談した。生田さんが磐田署に連絡し、いずれも被害に遭わなかった。

 山本さんは「客は不安そうな表情だった。『どうされましたか』と尋ねることができて良かった」と話した。

(宮沢輝明)

出典:中日新聞(2020/2/21)
https://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20200221/CK2020022102000022.html