和歌山県警田辺署は6日、田辺市内に住む90代の女性がキャッシュカード3枚をだまし取られる特殊詐欺の被害に遭ったと発表した。カードを使って現金約138万円が出金されていたといい、同署が注意を呼び掛けている。

 同署によると、同日午前11時半ごろ、女性宅の固定電話に、署員をかたる男から「勝手に金を引き出されているので、口座を使えないようにした方が良い」と電話があった。女性は電話で口座の番号と暗証番号を聞かれ、男に伝えたという。

 その後、金融機関の職員を名乗る男がキャッシュカードを受け取りに女性宅を訪れた。女性は男にカードを渡した後、男に言われて印鑑を取りにその場を離れた。戻ると男がカードを入れたとする封筒を見せて「13日まで開けないで」と伝え、立ち去った。男はカードをすり替えて封筒に入れたとみられるという。

 不審に思った女性が同署に相談し、被害が発覚。口座を確認したところ、すでに出金されていたという。

 同署は「電話で暗証番号を聞くことはありえない。キャッシュカードを受け取りに来るという場合も、詐欺を疑ってほしい。一人ですぐに判断せず、周囲の人や警察に相談するようにしてほしい」と呼び掛けている。

出典:紀伊民報(2020/4/7)
https://www.agara.co.jp/article/55751