宅配業者を装って個人情報を盗み取る「フィッシング詐欺」が県内で相次いで発生している。県警は自宅で過ごす時間が増え、インターネット通販などを利用する人も増えたことが一因とみて、注意を呼びかける。

 「お荷物のお届けにあがりましたが不在のため持ち帰りました。ご確認ください」などのショートメッセージが携帯電話に送信され、メッセージに添付されたURLにアクセスすると、銀行の偽サイトが表示され、口座番号や暗証番号を入力するとデータが盗み取られてしまう仕組みとなっている。

 県警サイバー犯罪対策課によると、今年に入り、宅配業者を装ったSMSが届き始めたという。1~2月には一桁だった相談件数が3月には21件に急増。4~5月にはそれぞれ10件の相談が県警に寄せられた。6月にも11件の相談があり、うち4件が実際に不正送金の被害に遭ったもので、被害額は計約84万円に上る。

 同課の小野公弘次席は「大手の宅配業者はショートメッセージでの不在通知をしていない。自分はだまされないと思っていても結構だまされてしまうもの。個人情報を入力する際は正しいサイトなのか、URLを必ず確認してほしい」と話す。

出典:毎日新聞(2020/07/28)
https://mainichi.jp/articles/20200728/ddl/k44/040/275000c