徳島市国府町の不動産会社「RK」による投資詐欺事件で、兵庫県の男性から1500万円を詐取したとして詐欺罪に問われた代表取締役の男(42)=東京都世田谷区、本籍・徳島市=の判決公判が25日、神戸地裁洲本支部であり、平工信鷹裁判官は懲役3年(求刑同4年)を言い渡した。男は、不動産取引はあったとして無罪を主張していた。
判決理由で平工裁判官は、取引の書類が残されておらず、売り主の名前などに関する説明にも一貫性がない点を強調し、「被告の供述は著しく信用性に欠ける。取引は実在せず、詐欺の故意があった」と指摘。「架空の取引への投資を持ち掛け、言葉巧みに信用させる狡猾な犯行手口で、被害弁償の見込みもない。不合理な弁解に終始し、反省の情も認められない」と厳しく非難した。
判決によると、2018年11月、実際は自身やRKのために使うつもりだったのに、兵庫県西宮市の中古住宅への投資話を男性に持ち掛け、現金1500万円をだまし取った。
現在、徳島地裁で男とRKの破産手続きが進められている。債権者らによると、投資金名目で徳島県内外の10人以上から少なくとも1億6千万円以上を集めていたとみられる。県内の債権者の1人が詐欺罪で刑事告訴しており、県警も捜査している。
出典:徳島新聞(2020/9/26)
https://www.topics.or.jp/articles/-/424296