新型コロナウイルスの影響で減収した個人事業者などを支援する持続化給付金の詐欺事件で、詐欺容疑で逮捕、送検された那覇市の税理士、行政書士の男(51)の事務所に、6月から7月末にかけて過去に確定申告をしたことがない人たちの申請が相次いでいたことが9日、事務所関係者などへの取材で分かった。
 関係者によると、給付対象が拡大された6月以降、夜の接客業やフリーランスの申請が増えた。中には「これまで一度も確定申告をしたことがない」と話す人もいた。事務所からは疑わしい申請は受け付けないよう指示が出ていたという。
 持続化給付金を巡っては6月末、給付対象がフリーランス等も含め拡大され、改めて受け付けが始まった。詐欺容疑で7日に再逮捕された那覇市の経営コンサルタントの男(54)は本紙の取材に、単発や日雇いの接客業など職業が不明瞭な申請者らの一部に「フリーランスのネイリストと記載するよう勧めた」などと話していた。対象拡大に伴い申請者を幅広く募り、定職を持たない人や受給資格が曖昧な人の申請を通しやすくするため、職業などを虚偽記載していたとみられる。
 給付金申請を同事務所で行った男性によると、那覇市の事務所には県外や本島北部、離島からも申請者が訪れ、外階段まで行列ができた。申請には約1時間を要し、代行手数料として約16万円を支払った。手続き終了後、事務所スタッフから別の補助金などの申請を勧められたという。
 県警特別捜査本部は不正受給に関与したとして、詐欺容疑でいずれも事務所スタッフで、経営コンサルタントの妻(53)、娘(22)、娘(24)の3容疑者を逮捕している。税理士の男、経営コンサルタント夫妻が主導の下、組織ぐるみで不正な申請を重ねていたとみて、事件の全容解明に向け捜査を進めている。

出典:yahooニュース(2021/1/10)