県民からの相談事を受け付け、被害拡大の予兆を感じると県民に注意情報を提供する「県民サポート課」が、福井県警警務部に新設され、業務を開始した。これまで県警総務課など3課にまたがっていた業務を集約した同課の設置について、田中英一課長は「複数の業務を扱えることを生かして、幅広い視点で県民の相談に応えていきたい」と話している。【大原翔】

 同課は生活安全企画課にあった警察安全相談、総務課にあった広報と情報公開、警務課にあった犯罪被害者支援の計4業務を集約し、3月22日に新設された。県民から「振り込め詐欺の電話があり、お金を振り込んでしまった」などと相談があると、県警が受けた県民からの相談は県民サポート課に集約。同課の安全相談担当が相談者に詳しく話を聴いたり、対応策の説明をしたりする。さらに、同様の相談が短期間に相次いだ場合は、同課内の広報担当が県民に注意喚起の情報を発信するなど、一連の必要な対応を迅速に判断して行う。

 従来の体制では、安全相談を担う生活安全企画課と広報を担う総務課で部署が異なり、課をまたぐ情報共有や意思決定に時間がかかり、対応のスピードに課題があったという。田中課長は「高齢化など昨今の社会情勢を踏まえ、警察の役割をより果たせるよう体制を整えた」と述べ、県民の安全・安心を高める活動に意欲をみせた。相談は同課につながる警察相談専用電話(#9110)や各警察署でも受け付ける。

出典:Yahooニュース(2021/4/21 毎日新聞)https://news.yahoo.co.jp/articles/b39d07e2393526f12d836216d0bb6493c0ebd9b9