警察官を名乗り、家族構成などを聞き出そうとする不審な電話が県内で相次いでいることから、警察は実際の音声をYouTubeで公開して、注意を呼びかけています。

 奈良県警察本部がYouTubeの公式サイトで公開しているのは、ことし4月、葛城市にひとりで住む70代の男性の自宅にかかってきた電話の音声です。

 およそ5分ほどのもので、高田警察署の警察官を名乗る女が「逮捕した男たちが、あなたを知っていると話しています。心当たりはありませんか」などと切り出します。男性が身に覚えがないことを伝えると、女は家族にも確認してもらいたいなどと話し、家族構成などを聞き出そうとします。

 そして、「男たちが逮捕されたとき、あなたのキャッシュカードを持っていました」などと言ったため、男性がキャッシュカードを確認しに行って戻ってくると、電話はすでに切れていたということです。

 警察には、ことしに入ってから4月末までに、369件の不審電話の相談が寄せられています。このうち、警察官をかたるケースは152件、行政の職員などをかたるケースは124件おきていて、今回と同じような内容の電話も相次いでいるということです。

 警察は、家族構成などを聞き出したり、キャッシュカードに関する話題を切り出してくる電話は、詐欺の可能性が高いとして、注意を呼びかけています。

出典:NHK NEWS WEB(2021/6/7)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/20210607/2050007419.html