特殊詐欺を未然に防いだとして、兵庫県丹波署の大谷誠司署長が16日、中兵庫信用金庫青垣支店(同県丹波市青垣町)を訪れ、同店副推進役の前川昌美さん(57)に署長感謝状を手渡した。

 6月1日に窓口を訪れた60代の女性から、「介護保険料の過払い金を還付するからATMに着いたら電話をするように言われ電話をかけたが、つながらない」と相談を受けた。詐欺だと思いつつ話を聞いていると、女性の携帯電話に不審な番号から着信があり、前川さんが代わって出たところ、声の違いに気付いた電話の主の男が、何も指示しないまま電話を切ったという。

 女性は「私はだまされない自信があったのに」と、詐欺に遭いそうになったことにショックを受けていたという。

 前川さんは、「多額の預金引き出し時など、普段から積極的に声掛けをしている。失礼に感じる方があるかもしれないけれど、顧客が詐欺被害に遭うよりは声を掛けた方が良いと思っている。被害を未然に防げて良かった」と言い、大谷署長は「お金を下ろそうとする利用者になかなか声を掛けにくいだろうが、金融機関の窓口は最後の砦。今後とも積極的な声掛けをお願いしたい」と話していた。

出典:Yahooニュース(2021/6/24 丹波新聞)https://news.yahoo.co.jp/articles/9cc37ebe55056b26080b8d741c3e039aec8d8ad7