去年、金沢市の女性が、現金1億1000万円あまりをだまし取られた特殊詐欺の事件で、警察は別の詐欺事件で逮捕していた大阪の45歳の男が、現金の受け取り役などとして関わっていた疑いが強まったとして、近く逮捕する方針を固めました。

 去年3月、金沢市の80代の女性が、「警察の防犯コールセンター職員」をかたる男などから特殊詐欺の電話を受け、その後、問題解決のための保証金などの名目で現金あわせて1億1000万円あまりをだましとられる被害がありました。

 1人がだましとられた金額としては石川県内で過去に起きた特殊詐欺の事件で最高の被害額になっています。

 捜査関係者によりますと、石川県内の別の女性などから多額の現金をだまし取った疑いで6月逮捕した大阪・堺市の45歳の無職の男が今回の事件に現金の受け取り役などとして関わっていた疑いが強まったということで、警察は近く、男を詐欺の疑いで逮捕する方針を固めました。

 男は、金沢市内の鉄道の駅周辺に被害者の女性を繰り返し呼び出し直接、現金を受けとっていたとみられ、手口や犯人の特徴にすでに逮捕していた事件との共通点があることなどから関連を捜査していました。

 警察は、来週早々にも男を逮捕して、余罪や、詐欺グループの実態について解明を進めることにしています。

出典:NHK NEWS WEB(2021/7/17)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/20210717/3020008730.html