巧妙な手口で現金をだまし取られる特殊詐欺、特に高齢者が被害に合うケースが後を絶ちません。

 今年に入っては新型コロナの影響で“非接触型の手口”が増加。実際に被害に遭いそうになった女性は「疑わなかった」とその巧妙な手口を明かしてくれました。

 新潟市秋葉区にある小合東幼稚園。園児が書いていたのは自分の似顔絵です。そこには「詐欺から守る! 家族のキズナ作戦!」の文字が。これは、特殊詐欺の被害を防止するハガキです。

 普段から家族と連絡を取りあうきっかけになってほしいといいます。

【園児】
「おじいちゃんおばあちゃんに描いてあげた」
「おじいちゃん、おばあちゃんを守る」
「悪い人から守る」

 オレオレ詐欺や振り込め詐欺など、様々な手口がある特殊詐欺。ことしは分かっているだけでも66件、被害額は1億4660万円となっています。

 県警によると、ことしは特に被害者をATMに誘導して振り込ませるなど犯人と直接会わない“非接触型の手口”が増加。新型コロナウイルスの影響があるとみられています。

 その被害に遭いそうになった女性がいます。下越地方に住む60代の女性です。

【市役所名乗る男】
「市役所介護保険課の村井と申します。2万6200円ですね、こちらの金額が払い戻しされるという事で申請書の方、お送りさせていただいていまして」

 落ち着いたトーンで話す男・・・これは先月上旬、自宅の固定電話に録音された還付金詐欺を持ちかけた男の声です。

【電話を受けた女性】
「すごく優しそうで言葉のトーンもすごく感じのいい方でしたね。戻るっていうことで嬉しさもあったのかもしれません」

 女性は男に聞かれた金融機関を告げ、電話を切るとすぐに金融機関のコールセンターを名乗る別の男から電話がかかってきました。

【コールセンター名乗る男】
「払い戻しを当行の方でご希望という事で、通帳とカード2点お持ちいただきましてご来店いただければと思います」

 女性は男の指示通りATMを操作しますがうまくいかず、銀行の窓口で経緯を話したところ不審に思った行員によって事件が発覚。詐欺を未然に防ぐことができました。

【電話を受けた女性】
「自分はこういうのには絶対引っかからないと思っていました。最初から最後まで疑いはしませんでした。疑うっていう気持ちも電話などの時は持った方がいいかなと思いましたね」

 警察は電話でお金の話が出たら詐欺だと疑ってほしいと呼びかけています。

出典:Yahooニュース(2021/7/20 TeNYテレビ新潟)https://news.yahoo.co.jp/articles/c2c960aceb9759994d29acd78453dcc1af4bab8f