郵便局が閉まる直前にかかってくる「今日中に、ATM(現金自動受払機)に行って」電話には気をつけて――。高齢女性の特殊詐欺被害を連続して防いだとして、熊本県警熊本南署は5日、熊本市西区の小島(おしま)郵便局職員の荒木美海(みなみ)さん(20)らに感謝状を贈った。

 7月5日、貯金窓口業務が終了する午後4時になる直前に、高齢女性が郵便局に駆け込んできた。女性は電話番号を書き留めたメモを手に「市の職員から電話があり、『介護保険料の還付金を振り込むから、ATMに行って』と言われた」と話した。応対した荒木さんは上司から「詐欺だ」と指摘を受け、女性にATM操作をしないよう説得した。

 2日後の窓口が閉まる直前にも、別の60代女性が電話番号を書いたメモを持参して同じ話をし、「『今日中にATMに行って』と言われた」と語ったため、荒木さんは説得して思いとどまらせた。

 入社3年目の荒木さんは「犯人は、被害者に周囲に相談する時間を与えないよう、窓口が閉まる直前を見計らって電話しているのでは」と分析する。

 中川豊署長から感謝状を受け取った内村秀治局長(52)は「『介護保険料の還付金』をうたう電話がかかってきたら、すぐに警察に相談してほしい」と話した。【中村園子】

出典:Yahooニュース(2021/8/5 毎日新聞)https://news.yahoo.co.jp/articles/cedfe748d2281be5d8f8ed8f5077e65b79c6a9a2