茨城県警牛久警察署は13日、牛久市の無職女性(84)が、自宅を訪れた女に金融機関のキャッシュカードをトランプのカードとすり替えられ、現金自動受払機(ATM)から計約187万円を引き出される被害があったと発表した。高齢者を狙った特殊詐欺事件として捜査している。

 同署によると7月26日午前、警察官を名乗る男から女性の自宅に電話があり、「あなたの口座から現金が引き出された。保険で返金されるので、暗証番号を教えてほしい」と伝えた上で「キャッシュカードを使えなくするために人を行かせる」と説明。その後、女が訪れ、女性の目の前でキャッシュカードに切り込みを入れたうえで、女性に封印させた。女性はカード入りの封筒を手元に置いていたという。

 しかし翌日までに、キャッシュカードの口座から10万~50万円に分けて計約187万円が引き出され、不審に思った金融機関職員が同署に通報した。手元の封筒を調べたところ、中身はキャッシュカードではなくトランプだった。女性が封印する印鑑を取るために目を離した隙(すき)に、女が封筒をすり替えたとみられる。

 女は20代後半~30代前半、白いブラウスと黒の長ズボンを身につけていたという。同署は「切り込みを入れ使えなくしたと安心させ、キャッシュカードをだまし取る手口は頻発している。ICチップや磁気ストライプを傷つけなければ使えるので、絶対に手渡さないでほしい」と呼びかけている。【宮崎隆】

出典:Yahooニュース(2021/8/13 毎日新聞)https://news.yahoo.co.jp/articles/a7ff7e20bdd076c06c735cde0674053920764e31