京都府警は、特殊詐欺被害の経験者に聞き取り調査して行動の傾向を分析し、だまされやすさを「診断」するチェックシートを作成した。客観的な指標で自身の危うさを認識してもらうのが狙い。今後、お年寄りらに利用を呼びかけ、防犯指導に活用する。
シートは▽詐欺に遭わない自信がある▽知らない人の話は聞かないようにしている▽電話が鳴るとすぐに取る――の3問で構成。各問とも「少し自信がある」「全て聞く」「知っている人しか取らない」など四つの選択肢から回答し、各0~3点の点数合計でだまされやすさを判定する。
6点以上なら「だまされやすい人」とみなし、自宅電話機の防犯機能付きへの交換やキャッシュカードの引き出し限度額の引き下げなどの対策を促す。
府警は2018年9月~19年8月、特殊詐欺被害に遭った高齢者ら56人と面談。京都府立医科大精神医学教室の監修で、「うまい話に興味がある」「不満があっても相手の話に押し切られる」などの9項目について被害前と被害後の意識の違いを聞き取った。その結果、被害前と被害後で特に差が大きかった3項目をシートに取り入れた。
府警は今後、詐欺グループから押収した名簿に載っている人らからもシートでの「診断」に協力を得てデータを蓄積し、必要に応じて内容を見直す。
府警特殊詐欺対策室の担当者は「年を取ると誰でも判断力は衰える。自分も詐欺被害に遭いかねないと自覚するきっかけとして活用してほしい」と話す。
出典:Yahooニュース(2022/2/14 読売新聞オンライン)
https://news.yahoo.co.jp/articles/0801ce5a6e680116fe14e0bcb8fa1fa0173bdbe7