親族を装って電話をかけ、現金を要求する「オレオレ詐欺」が、5月から茨城県で再燃している。今月3日には、50代女性が電話口の犯人を同居する息子と信じ込んで現金100万円をだまし取られるなど、1日で4件の被害が連続発生した。犯行グループの活動が活発化している恐れがあり、県警ニセ電話詐欺対策室は「留守番電話の設定を」と注意を呼びかける。

 ニセ電話詐欺のうち、現金やキャッシュカードを被害者と直接やりとりするオレオレ詐欺などの「接触型」は、コロナ禍後に減少していた。県警によると、今年に入り1~4月は計10件(前年比5件減)だったが、5月だけで9件(同7件増)が発生。ニセ電話詐欺全体の発生が減る中で増加傾向にある。

 今月3日には、県南、県西、県央の各地域に住む50~80代の男女4人が、総額1320万円の被害に遭った。全て同じグループによる犯行とみられる。

 手口はいずれも、犯人が電話で「オレだけど」と切り出して親族を装い、「会社の大事な書類をなくしてしまい、お金が必要」「自分は行けない。別の人が取りに行く」などと告げていた。

 被害者4人は、犯人の声を息子や孫、おいと信じ、現金100万~1千万円をだまし取られた。被害者が周囲に相談するのを防ぐためか、現金の受け取りは当日中に行われていた。

 このほか、オレオレ詐欺では「喉にがんが見つかった」「吐血して救急搬送された」などとかたる手口も見られる。

 同室の和田健夫室長は「不審な電話があったら110番通報を」と求めている。

出典:Yahooニュース(2022/6/8  茨城新聞クロスアイ)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ea37409e93928e9ab454d78826e4eadfae75bb3c