高知南、南国署、県警捜査2課は6日、1月に高知市内の高齢女性からキャッシュカード2枚をだまし取った詐欺容疑で、岡山市北区津高、職業不詳、女性容疑者(42)を逮捕した。県内では昨年11月から、うその電話でキャッシュカードを詐取する手口が続発しており、両署などは他の事件との関連を追及するとともに、グループで犯行に及んだとみて調べを進める。
逮捕容疑は、1月9日、氏名不詳の者と共謀し、「介護保険料の払い戻しがある」という電話をきっかけに高知市職員や金融機関職員をかたって、同市内の80代女性からキャッシュカード2枚をだまし取った疑い。
この女性は自宅に現れた女にキャッシュカード2枚を渡し、約345万円を口座から引き出された。
高知南署などによると、今月5日に南国市内の複数の住人宅に、市役所の職員をかたって「還付金がある」などと話す不審な電話があり、県警に相談4件が寄せられた。
このため、「犯人グループが県内にいる可能性が高い」として、同市内の現金自動預払機(ATM)付近を警戒していたところ、同市内の量販店の入り口前でスマートフォンをたびたびチェックするなど不審な動きをする同容疑者を発見。人相や風体が、1月9日に高知市内の量販店にあるATMで金を引き出した女性の防犯カメラ映像と酷似していたことから任意同行を求めた。同容疑者は「知らない」と否認している。
同署などは、同容疑者が被害者宅を訪れ、カードを受け取って金を引き出す「受け子」役とみて、犯行グループの解明を進める。
県内では、銀行や公的機関をかたる電話でキャッシュカードを詐取し、暗証番号を聞き出す特殊詐欺が昨年11月から続き、9件、計1240万円の被害が出ている。県警は「不審な電話があった時点で警察に相談してくれたことが逮捕につながった。不審な電話を受けたら、警察に知らせてほしい」と呼び掛けている。
出典:高知新聞(2020/2/6)
https://www.kochinews.co.jp/article/343764/