交際相手から「結婚の積立金」名目で現金をだまし取ったとして詐欺罪に問われた名古屋簡裁事務官の男(27)(名古屋市千種区)の初公判が22日、名古屋地裁であり、被告は起訴事実を認めた。

 起訴状では、男は2018年9月7日以降、交際相手の30歳代の女性に「職場で結婚積み立てがある」などとうそを言い、現金20万円をだまし取ったとしている。

 検察側は冒頭陳述で、男は公務員向けの婚活パーティーで出会った被害女性に実在する裁判官の名刺を見せ、裁判官を装って女性をだましたと述べた。

 この日の被告人質問で男は、事件前、半年ぶりに会った被害女性が裁判官の仕事の話にしか興味がないように感じたことに反感を持ったと供述。金をだまし取ったのは「鬱憤うっぷんを晴らすためだった」などと述べる一方、「金を使えば、女性の考え方を肯定することになる」と考えたとし、だまし取ったその日にすべて捨てたと明かした。

出典:読売新聞(2020/7/23)
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200723-OYT1T50150/