多国籍の外国人グループが、だまし取った金の入金口座を不正に開設したなどとされる事件で、このグループが複数の口座を管理し、被害総額は1億円以上に上るとみられることが4日、浜松東署や静岡県警国際捜査課への取材で分かった。

 静岡県など4道県警の合同捜査班は同日、詐欺の疑いでニュージーランド出身、東京都品川区西五反田、職業不詳の男(38)、米国籍、東京都足立区西新井本町、英会話講師の男(42)を逮捕。組織犯罪処罰法違反の疑いでいずれもナイジェリア国籍の埼玉県越谷市東大沢、自称飲食店従業員の男(27)、同県春日部市梅田、自称飲食店従業員の男(22)を逮捕した。

 同署などによると、4人は恋愛感情などを逆手に取り、現金をだまし取る「国際ロマンス詐欺」グループのメンバーとみられる。会員制交流サイト(SNS)で米国軍人や医者などを装い、「除隊したらあなたに会いたい」「戦場でけがをしたので医療費が必要」などと巧みな言葉で現金を指定口座に振り込ませた。翻訳機能で日本語に変換し、軍服姿の写真なども送っていたという。

 職業不詳の男(38)と英会話講師の男(42)の逮捕容疑は2019年11月1日、都内の銀行で英会話講師の男(42)名義のキャッシュカード1枚をだまし取った疑い。埼玉県の自称飲食店従業員の男2人の逮捕容疑は、氏名不詳者らと共謀の上、4月28日、都内で氏名不詳者らが静岡県外の女性からだまし取った現金約200万円を受け取った疑い。英会話講師の男(42)名義の口座には県外の男女5人から計約1千万円が振り込まれていた。

出典:Yahooニュース(2020/8/5)
https://news.yahoo.co.jp/articles/0be895dcd02b457445bbe41d3e47ebdb8b534cd1