長崎県立上五島高(古賀巖校長、311人)の書華道部員9人が、特殊詐欺被害防止のポスターを制作した。新上五島署の依頼を受けた企画で、コピーして管内の商店など人目に付きやすい場所に掲示する。
同部は例年、巨大な紙の上で書の表現を競うパフォーマンスを各種大会などで披露。しかし、今年は新型コロナウイルス禍で発表の機会が減少している。
ポスター作りでは、部員が約2週間かけて墨やポスターカラーを使い1人1枚ずつ制作。作品は「自分は大丈夫が一番あぶない」などのメッセージに、同署のマスコットキャラクター「しんかみ君」などのイラストを描き入れ、カラフルな仕上げとなっている。
14日、同校で贈呈式があった。中村敏弘署長は「若い人たちの作品で被害防止の機運を高めたい」。部長で2年の干野日菜子さん(17)は「自分たちのポスターで犯罪が減ればと願いを込めた」と話した。
同署によると、県内での特殊詐欺被害の認知件数は今年31件(11月末現在)で、管内でも1件認知されているという。