北上署は27日、北上市の70代女性が市職員や金融機関の職員をかたる男女にキャッシュカードをだまし取られ、2000円を引き出される特殊詐欺被害が発生したと発表した。

 同署によると、21日午前10時ごろ、女性宅に市役所職員を名乗る男から「保険金が戻るので利用する金融機関名を教えてほしい」と電話があり、女性は金融機関名を伝えた。

 続けて金融機関の職員を名乗る男から「キャッシュカードの番号を教えてほしい」と電話があり、従うと「そのカードは古くて使えないから回収する。近くに女性職員がいるので外に出てほしい」と言われたといい、外にいた女性を金融機関の職員だと思って自宅に招き入れた。

 この女性は「カードを取り替える必要がある」として受け取ったキャッシュカードを封筒に入れ、被害女性に印鑑を持ってくるよう指示。印鑑で封筒に封をして「新しいカードを送るので5月24日まで開封しないように」と語った。

 24日になって被害女性がキャッシュカードを使おうと開封したところ、中にキャッシュカードではなくトランプが入っていたため被害に気付いた。

 同署は「市や金融機関の職員がキャッシュカードを預かることはない。電話があったら詐欺を疑い、家族や知人に相談してほしい」と注意を呼び掛けている。

出典:Yahooニュース(2021/5/28 岩手日日新聞社)https://news.yahoo.co.jp/articles/53dde6ed5c00697a407d6b8f891806865a2853df