会話の内容から高齢の女性に声をかけた郵便局長…。とっさにとった判断が、還付金詐欺の被害を防ぎました。

 「お客さまが電話で『このボタンを押せばいいんですね』という話をしていた。」(呉阿賀北郵便局 折本大輔局長)

 呉阿賀北郵便局の折本大輔局長です。先月18日の正午過ぎ、折本さんは、高齢の女性が電話で話しながらATMに向かうのに気付き、声をかけました。

 「(女性は)『市役所の方からお金がもらえるということで、その手続きに今、来ているんです』という話だった。『ただ、今、お客さまが押そうとしいるのは送金というボタンです』と言うと、電話をつないでいたのが、ぶちっと切れて…。」(折本大輔局長)

 県警によりますと、この日、女性の家には、呉市役所の職員を名のる男から「介護のお金を多く払っているので、お金を返します」などと電話があり、女性は郵便局に行くよう促されていたということです。

 「警察からの情報も基にしっかり声かけをしていただいて、たいへん感謝している。」(広警察署 佐伯康直署長)

 女性が送金していれば、現金をだまし取られていた可能性があったとして、折本さんには感謝状が贈られました。

 「常にお客さまの財産を守れるように社員とともに精一杯やっていきたいと思っています。」(呉阿賀北郵便局 折本大輔局長)

 去年は確認されなかった還付金詐欺が、ことしは県内全域で発生しているということで、県警は、電話で還付金を持ちかけられたら詐欺ではないかを疑い、少しでも不審に感じたら家族や友人、警察に相談するよう呼びかけています。

出典:Yahooニュース(2021/6/29 RCC中国放送)
https://news.yahoo.co.jp/articles/7d380ef425c7c687738e7b4937187c2a53590ba9