オリンピックをテレビで見ていた高齢夫婦に息子を名乗る男から1本の電話が。いわゆる「オレオレ詐欺」の一部始終をカメラが捉えていました。

 カメラが捉えたこの男。「特殊詐欺」事件の容疑者。

 すぐさま追い掛ける捜査員。逮捕の陰には、被害者の臨機応変な対応がありました。

 事件が起きたのは4連休の24日。オリンピックをテレビ観戦していた家族の元に1本の電話が…。

 電話を取った80代の男性は、すぐに異変を察知しました。

 被害に遭った男性(87):「『もしもし。分からない、誰だ?』『俺だ』って。俺だというのは、子ども一人しかいないのにおかしいと」

 実はこの時、男性の目の前には連休で里帰りしていた息子の姿があったのです。

 被害に遭った男性:「もしかしたらオレオレ詐欺かなと思って、死んだ兄貴の名前で『(兄の名前)か?』と言ったら『そうだ』と」

 男性は、すぐに警察に通報。再び電話を掛けてきた男にこう切り出しました。

 被害に遭った男性:「『お前も困っているだろうから現金を用意した。取りに来い』と。そうしたら『部下を取りに行かす』と。『なんでお前が取りに来ない』と言ったら、『上司と先に客の所に謝りに行くから』と」

 電話の相手かどうか分かっていませんが、やがて金を受け取りに来た男。

 この時、ドアの向こうには捜査員が待機しています。

 被害に遭った男性:「『はい、100万円だよ』としっかり渡して『落とすなよ』と。そうしたら『ありがとうございます』と」

 そして、次の瞬間。飛び出した捜査員から逃げる男…。

 詐欺未遂の疑いで現行犯逮捕されたのは、前川孝幸容疑者(39)。

 調べに対し、「詐欺の一端を担っていたことは理解している」などと供述しています。

出典:Yahooニュース(2021/7/27 テレビ朝日系(ANN))https://news.yahoo.co.jp/articles/f422ef266feab672197422776d02700844e1f457