なかなかなくならない詐欺。広島県内では、「警察官」を名乗ってニセの被害届を書かせる新たな手口が確認されていて、警察が注意を呼びかけています。
警察によりますと、先月19日、福山市に住む84歳の女性の家に何者かが警察官になりすまして電話をかけてきました。
「最近詐欺がはやっていて、あなたの口座から10万円が引き出されている。被害届を受理するので、警察官を行かせる。キャッシュカードを渡してほしい。」(警察官になりすました電話)
その後、警察官になりすました人物が女性の家を訪れ、示したのは「被害届」と書かれた紙。しかし、これは、本物そっくりに作られたニセモノでした。
この紙には、被害を届け出る人の住所や氏名のほか、本物の被害届にはない「キャッシュカードの暗証番号」を記入する欄がありました。女性は、暗証番号を記入し、キャッシュカード2枚をだましとられました。
「ニセの被害届」を使ったこの手口の詐欺が確認されたのは、県内では初めてでした。
警察を名乗り、信用させようとしたとみられるケースはほかにも…。
こちらは、福山市の30代の女性に送られた「LINE」のメッセージ。「広島県警察本部サイバー犯罪対策課」からとなっていますが、こちらも何者かによって送信されたニセモノです。
警察によりますと、これまでにこの女性を含む5人から「今月15日、サイバー犯罪対策課のニセのアカウントからメッセージが送られてきた」と通報があったということです。
ニセのアカウントは女性らに対し、「出会い系アプリで被害にあった男性から問い合わせがあった」とメッセージを送っています。いずれもメッセージを無視したということですが、警察は、示談金をだまし取る詐欺に誘導しようとした可能性もあるとみています。
警察は、「警察官が暗証番号を聞いたり、キャッシュカードを預かることは絶対にない」「県警ではLINEのアカウントは運用していない」として、注意を呼びかけています。
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警察官からとなると、つい信用して…という人もいるかも知れません。新たな手口と、それに対する対策の呼びかけはイタチごっことなっていますが、あらめて大事なのは、振り込むよう言われたときなどはすぐ応じないこと。まず、誰かに相談することです。
県内の先月末までの特殊詐欺の被害額はおよそ2億円で、去年の1.5倍に上っています。特にオレオレ詐欺と還付金詐欺の被害が増えているということです。
出典:Yahooニュース(2021/8/25 RCC中国放送)https://news.yahoo.co.jp/articles/a10c35361ce7c189eb49ee9e3ef6006142e4c56e