「老人ホームに入所できる権利があたった」などという連絡をきっかけに当時70代の女性から現金合計800万円をだまし取ったとして、30代の男2人が逮捕されました。

 架空請求詐欺の疑いで逮捕されたのは、鹿児島県に住むアルバイト従業員の34歳の男と、住居不定の会社員の37歳の男です。

 2人は2015年1月に、北海道上川地方に住む当時70代の女性から現金計800万円をだまし取った疑いがもたれています。

 警察によりますと、2人とは別の「金融機関」の職員などを名乗る氏名不詳の通称”かけ子”から、同年1月21日ごろから26日ごろまでの間、「老人ホームに入所できる権利が当たった」「老人ホームの件で名義貸ししているでしょ」「譲渡制限があるから違反になる」などと女性に電話がありました。

 1月23日にも金融機関の職員を名乗る”かけ子”から「手付金300万円を払ってください」「外回りの仕事をしている者に取りに行かせる」などと電話があり、34歳の男が通称”受け子”の役割で女性の自宅を訪問。300万円をだまし取ったということです。

 同じように金融機関の職員を名乗る氏名不詳の”かけ子”から、1月26日には「老人ホームは3000万円で、会社に迷惑をかけたから80%分の2400万円を支払わなければならなくなった」「足りない分を代わりに支払ってほしい。前回300万円払ってもらっているので、残り500万円をもらいたい」などと電話があり、37歳の男が”受け子”の役割で女性の自宅を訪問し、現金500万円をだまし取ったとみられています。

 女性が、親族に「合計800万円を渡した」などと相談したところ、警察への相談を勧められ事件が発覚。まもなく7年を迎える2021年12月1日までに2人が逮捕されました。

 調べに34歳の男は黙秘を続けていますが、37歳の男は「受け子の役目で金を受け取った」と容疑を認めています。

 警察は、氏名不詳の”かけ子”についても調べると共に、男らの余罪などを詳しく調べることにしています。

出典:Yahooニュース(2021/12/3 北海道ニュースUHB)
https://news.yahoo.co.jp/articles/09e2f7d892842ee53a756f738bce78b38a41d9ea