去年、広島県内の特殊詐欺の被害総額は4億円を超え、7年ぶりに前の年を上回りました。詐欺の電話を公開しても、水際で食い止めようとしても、被害者がいる現状…。あらためて県警は、注意を呼びかけています。
「昨年は、金額が約4億7000万円となっていて、これはおととしと比べると、倍近くの被害金額となっています。」(広島県警 減らそう犯罪情報官 池岡晴樹警部)
近年、減少傾向が続いていた広島県内の特殊詐欺の被害金額は、去年、7年ぶりに増加しました。内訳でみると、▽サイトの未払い料金など架空の料金を請求する手口が2億5200万円と最も多く、次に▽息子など親族をかたる「オレオレ詐欺」、▽保険料などを返すとしてだます「還付金詐欺」と続いています。
特に「オレオレ詐欺」の被害額は、前の年のおよそ5倍。去年、県警は、被害を食い止めようと、実際のオレオレ詐欺の音声を公開して、注意を呼びかけました。
「さっきなぁ、広島の東警察署の人に電話してなぁ。もし、できたら助けてほしかったんじゃけど、ただ、金額が多いけぇ。何百万じゃけぇ。」(公開された音声)
実際に尾道市の住宅にかかってきた電話の音声では、広島の方言で息子のふりをして、金の相談をしていました。県警によると、被害者が振り込むなどする前にコンビニの店員や金融機関の職員が声をかけ、被害を水際で防いだケースも多かったといいます。
「水際阻止した件数が506件で、被害の件数が202件。あわせて708件だが、全体として見ると、約7割を水際阻止されたことになる。」(池岡晴樹警部)
一方で、詐欺の手口は、複数人が警官や弁護士などに役割を分けてなりすますなど、年々、巧妙化しています。
県警は、「電話でお金の話が出たら詐欺だと疑い、自分で判断せず、まず家族や友人に相談してほしい」としています。
出典:Yahooニュース(2022/1/13 RCC中国放送)
https://news.yahoo.co.jp/articles/75c3a8952a0dc943ef3815d8c9884c31f5046729