家電量販店店員などになりすまして高齢者から通帳を盗んだとして、詐欺の罪に問われた北海道釧路市の外装工の男性被告(45)の初公判が10日、佐賀地裁(今泉裕登裁判長)で開かれ、被告は「詐欺という認識はなく、指示されて動いただけ」と起訴内容を否認した。

 起訴状などによると、被告は4月15日に氏名不詳者と共謀し、家電量販店店員などとうそをついて電話をかけ、熊本市内の70代女性から通帳1通をだまし取ったとしている。

 冒頭陳述で検察側は、被告が生活に困り「闇バイト」を検索して犯行に及んでいることなどを指摘。弁護側は「指示通りに動いただけ。確定的な故意も未必の故意もない」とした。

 また、弁護側は検察が示した証拠のうち、警察が夜間に長時間の取り調べを行ったことについて任意性を争う姿勢を示した。

出典:佐賀新聞(2020/6/11)
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/533323