今年の青森県内の特殊詐欺被害が昨年を上回るペースで増加している。県警は4月に「特殊詐欺警戒警報」を発令したが、同月に2件計約120万円の被害があったほか、5月1日にも青森署と鯵ケ沢署管内で計約340万円の被害を確認。1~4月の間、詐欺を疑わせる不審電話は昨年比1.5倍の157件となっており、県警は引き続き注意を呼び掛けている。

 県警によると、県内の被害は4月末までに16件(昨年同期比9件増)。被害額は、昨年同期より2366万円増の2816万円と大幅に増えた。月別では1月が1件30万円、2月は3件計1194万円、3月は10件計1472万円。

 手口別の内訳は還付金詐欺が8件、架空請求5件、融資保証金1件、ギャンブル1件、おれおれ1件。年代別では60代の10人が最多で、50代2人、80代が1人。20~30代でも3人が被害に遭っている。

 県警は先月16~30日、警報を発令し広報活動を強化。生活安全企画課によると、未然防止につながったケースは11件で、家族が気付いた例、金融機関の現金自動預払機(ATM)前や窓口での声掛けでの防止例が10件あった。ATM前で携帯電話で通話する客を不審に思った別の客が食い止めたケースもあったという。

 今年1~4月に把握した不審電話は157件と昨年同期の96件の約1.5倍。同課の中村彰宏次長は「警報期間中の呼び掛けで水際での被害防止に一定の効果が出たが、情報が寄せられる不審電話の件数はほんの一部」と話し、警戒を訴えている。

出典:Yahooニュース(2021/5/6 Web東奥)https://news.yahoo.co.jp/articles/8fa5fb79deacbbae4b7a1905cd31dd61e333b76f