高齢者を特殊詐欺の被害から救ったとして、兵庫県警甲子園署は兵庫県西宮市の会社員女性(45)に感謝状を贈った。

 発表では、お手柄は5月8日の昼。市内にある金融機関の現金自動預け払い機(ATM)コーナーで、会社員女性は異変に気付いた。

 隣のATMにいた高齢女性が、携帯電話で通話しながら機器を操作していた。付き添いの娘が「還付金詐欺だから、やめて」と制止しても、耳を貸さない。

 金融機関の職員も説得に加わる中、高齢女性はついに通話相手に預金残高を伝えようとしたため、会社員女性は「とにかく電話を切って」と声をかけた。そこに至って、高齢女性はやっと思いとどまり、被害を免れた。

 会社員女性は甲子園署まで高齢女性に付き添った。説明を聞くと、高齢女性は市職員を名乗ってかかってきた電話に応じるうち、「還付金があるので、振り込みをして」と言葉巧みに誘導されていたらしい。最後まで、詐欺だとは信じられない様子だったという。

 横田誠治署長から感謝状を手渡され、「身近でこんなことが起こり、驚いた」と会社員女性。「最初はためらったが、声を掛けてよかった。自分の両親にも還付金詐欺に遭わないようにと電話しました」と話した。

出典:Yahooニュース(2021/6/10 読売新聞オンライン)https://news.yahoo.co.jp/articles/5f2e8d1389a439a1ea0de56e7e7f42b41ae307e3