兵庫県警川西署(長谷川直樹署長)は23日、高齢者に電子マネーの購入を持ちかける架空請求の特殊詐欺被害を防いだコンビニエンスストアのアルバイト店員で、高校3年の平田陸翔さん(17)=兵庫県川西市=に署長感謝状を贈った。平田さんは「日ごろから高齢者の電子マネー購入には気をつけてきた。被害が出なくて良かった」と話した。

 平田さんは5月29日午前9時40分ごろ、土曜で勤務していた「セブン-イレブン川西能勢口駅前店」で、来店した高齢女性(79)から電子マネーの購入方法を尋ねられた。女性のスマートフォンの画面を確認すると「電子マネー3000円分を買えば50万円もらえる」などと記載があったため、詐欺を疑い、店長の五明基さん(43)を通じて110番通報し、購入を思いとどまらせた。同店は電子マネー取得を目的とした架空請求詐欺を今回を含め6件防いだ。

 署によると、女性に5月初めに間違いを装ったメールが届き、やり取りを続けるうち電子マネーの購入を持ちかけられた。この手口では購入指示が繰り返され、多額の被害につながることもあるという。

 県内では2021年に入って架空請求詐欺の認知件数が急増し、1~5月は135件(暫定値)で前年同期比84件増。被害額は約2億4000万円に上る。特殊詐欺全体の認知件数の約4割を占めている。【土居和弘】

出典:Yahooニュース(2021/6/24 毎日新聞)https://news.yahoo.co.jp/articles/f926226cf69f7d663d504f5614cc1b0ea2932996