被害が深刻となっている「特殊詐欺」です。宮城県内では実在する会社をかたって未払いの料金を請求しコンビニエンスストアで購入した電子マネーをだまし取られる詐欺被害が相次いでいて、発生件数は3月下旬から6月末までで10件、被害額は1300万円となっています。
今回、被害に遭いそうになった県内の68歳の男性がその詐欺の手口を語ってくれました。 被害に遭いそうになった男性 「オレオレ詐欺とか絶対引っかからない、振り込め詐欺には引っかからないという自信があった。でもNTTファイナンスだのと言われると、毎月電話の明細も来るし信じてしまう」 こう話すのは被害に遭いそうになった栗原市内に住む68歳の男性です。
男性の携帯電話に一通のショートメールが届いたのは6月26日。 「ご利用料金の確認がとれません。本日中にNTTファイナンスお客様サポートセンターまでお電話下さい」 思い当たる節はないが実在する会社名だったため電話をすると、NTTファイナンスの職員を名乗る男から「インターネット利用料金が支払われていない」と言われたといいます。
被害に遭いそうになった男性 「『1年分未払いで、29万ほどの金が送金されていないので、本日中に送金されないと、裁判になります』と。びっくりした。なんで29万円、インターネットも使わないのに」 半信半疑でしたが「このままでは裁判に」と言われ、男の指示通り電子マネーを購入するためコンビニエンスストアに向かいましたが、やはり不安に思い購入前に店員に相談をしました。
すると、コンビニに一本の電話が。 「弁当を買ったが箸が入ってないので、東京までもってこい」と。 電子マネーの購入に躊躇している時、同じタイミングで店にクレームを入れる。 警察によりますと、これは店舗の責任者が苦情の対応しているうちにターゲットにスムーズに会計をさせる新手の詐欺の手口の一つだといいます。 店側も不審に思い男性に電話を切るよう伝え警察に通報、被害を未然に防ぎました。 被害に遭いそうになった男性 「コンビニの店員に感謝、感謝。こっちは年金暮らしで年金余計にもらえるわけでもないし、残りわずかだから、大事に使わなきゃいけない」 そして、7月13日、特殊詐欺被害を未然に防いだとして、若柳警察署は「ファミリーマート栗駒里谷店」に感謝状を贈りました。 若柳警察署 藏本博昭 次長 「家族や周りの身近な人に相談して、ちょっとでもおかしいと思ったら警察に相談してほしい」
出典:Yahooニュース(2020/7/13)
https://news.yahoo.co.jp/articles/9fa3602d9178e39b62a88bbf18e812beb362b98e