旭区内で今年上半期に発生した振り込め詐欺被害は24件、約3490万円だと分かった。被害件数、額ともに前年と比べて減少しているが、例年下半期に増加傾向であることから旭警察署(佐藤修署長)では「警戒を続けて」と呼び掛けている。
同署によると、今年は6月末までに24件(前年比マイナス14件)、約3490万円(同マイナス約1040万円)の被害が区内で発生。現状では件数、額ともに減少しているが、毎月被害が確認されている。
手口は息子などを名乗るオレオレ詐欺や言葉巧みにキャッシュカードを騙し取るもの、自宅を訪問して隙を見てキャッシュカードをすり替えて盗むものが多い。被害者の年代別でみると40代が1件、70代が4件、80代が16件、90代が3件となっており、高齢者の被害が目立っている。
一方で、被害を阻止した件数は半年で10件(同プラス6件)。昨年1年間での11件に迫る状況だ。預貯金を引き出す金融機関やATMを設置するコンビニエンスストアなどで従業員が被害を防ぐ例が多く、同署生活安全課の担当者は「民間の方々の協力があってこそ。阻止できるのは良いことだが、それだけ事案が多いということなので注意が必要」と話す。
「正しいか確認を」
依然として電話での通話から始まる犯行が多いが、手口はそれだけではない。近年は携帯電話のショートメッセージ(SMSなど)を使い、偽のサイトからインターネットバンキングのIDやパスワードを入れさせる手口も増加。情報を入れてしまうと預金の不正送金被害に遭ってしまう可能性があり、「電話やメール、ショートメッセージも、送られてきた情報やURLが正しいと思わずに自分で確認してほしい」と同署担当者は強調する。
同署では留守番電話設定などで対策を呼び掛けているほか、旭防犯協会では固定電話に取り付ける録音機も貸与。同署担当者は「昨年も下半期に被害が増加したので、警戒を続けてほしい」と話している。
出典:タウンニュース(2020/7/16)
https://www.townnews.co.jp/0105/2020/07/16/534676.html