振り込め詐欺など特殊詐欺の2020年の被害総額が前年比12%減の277億8000万円だったことが4日、警察庁のまとめ(暫定値)で分かった。減少は6年連続。検挙件数は前年比8.2%増の7373件で、過去最多だった。同庁は「依然として高齢者を中心に被害が高水準で発生しており、深刻な情勢だ」としている。

 警察が認知した件数は1万3526件で、前年比19.7%減。親族や警察官などを装い、現金をだまし取ったり、訪問時に隙を見てキャッシュカードを盗んだりする手口が全体の7割近くを占めた。
 新型コロナウイルスに関連した特殊詐欺は55件確認され、被害額は約1億円だった。栃木県では昨年4月、70代男性が県職員を名乗る男から「コロナ関連の給付金がある。職員を向かわせるので、通帳などを用意してほしい」という電話を受け、県警に通報した。
 事前に個人情報や資産状況などを探る「予兆電話」は9万8757件確認された。その後、被害者宅に押し入る「アポ電強盗」は11件起きた。
 検挙人数は2658人。犯行グループのリーダーや首謀者らは76人で、4割近くは暴力団関係者だった。

出典:時事通信(2021/02/04)
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