息子や孫など親族をかたる不審電話が、静岡県内で今年に入って相次いでいる。実際に現金をだまし取る「おれおれ詐欺」被害も拡大。県警は、詐欺グループが新型コロナウイルスの影響で外出や帰省の自粛が続く社会情勢を狙い、集中的に電話をかけているとみて警戒を呼び掛ける。
県警生活安全企画課によると、親族を装う不審電話は23日現在、735件で、前年同期と比べて420件増えた。2月以降、月ごとの件数は前年同月を上回る状況が続き、7月は118件増の137件だった。
電話では、息子や孫を名乗り「会社の書類を送り間違えた」「会社の金を使い込んだ」などと現金を要求してきたという。最近は医療従事者や親族など、成り済ます人物を次々に変えて架空の治療費を求め、相手を信用させる手口が多い。
おれおれ詐欺被害の2021年の認知件数は23日時点で前年同期比51件増の96件(速報値)、被害額は6541万円増の1億7324万円に上る。
県警は、コロナの影響で外出や家族の帰省機会が減り、一人の時間が増えた高齢者宅が狙われていると分析する。同課の担当者は「知らない電話番号には出ないでほしい。出てしまっても、電話を切った後に家族に事実を確認して」と注意を促す。
出典:Yahooニュース(2021/8/25 静岡新聞)https://news.yahoo.co.jp/articles/c90b2fc8259eecac2481eb140e0bca3bce7de0ed