電話などで何者かになりすましお金を振り込ませる、いわゆる特殊詐欺による被害は宮城県内で9月から急増しています。

 2021年に県内で発生した特殊詐欺の被害件数は、8月までは10件前後で推移してきましたが、9月は51件と急増しました。累計では166件、被害総額は約2億4100万円に上っています。

 9月から急増したのが「還付金詐欺」と呼ばれる手口です。

 9月16日、仙台市に住む60代の女性が約100万円をだまし取られた事件は、自宅に掛かってきた1本の電話から始まりました。掛けてきたのは区役所職員を名乗る男。

 「平成27年から30年までの介護保険料を多く貰っていて、還付する手続きが15日までだったので連絡しました。後ほど銀行のコールセンターから連絡が行きます」

 これを信じた女性が電話を切ると、数分後に再び電話。県内にある銀行のコールセンター職員を名乗る男からでした。

 「還付金の手続きを進めます。銀行の支店は混んでいるので、スーパーのATMに行き、着いたら電話をください」

 ATMに着いた女性は今度は自ら電話を掛け、男に指示された通りATMを操作してしまい、約100万円をだまし取られました。
 この日は同様の手口による被害が栗原市や登米市などでも相次ぎ、1日で6件、約550万円の被害が確認されたということです。

 そして、8日から県警が新たに作ったCMが県内で放映されます。CMでは警告メッセージと自動録音の機能を備えた「撃退装置」の活用を呼びかけています。

出典:Yahooニュース(2021/10/8 KHB東日本放送)https://news.yahoo.co.jp/articles/669b1b78d3b64da4e447bcd923de9c36b5aa969c