高齢者を狙った特殊詐欺被害を抑止したとして大磯警察署(日原修署長)は10月26日、中南信用金庫国府支店で預金業務を担当している内海香さんへ感謝状を贈った。
内海さんは10月12日、来店した70代の男性が預金から300万円近い大金を引き出そうとしていたことから声をかけた。引き出しの理由を尋ねると男性は初め「娘が家を建てるのでお祝い金を渡したい」と説明、内海さんが「高額の現金を引き出す場合は、警察官に立ち会ってもらうことになっている。一度家に帰って家族に相談してほしい」と説得すると素直に帰宅したが、1時間後に再度来店した際には「息子の友達がお金で困っているらしく、息子にお金を渡したい」と初めと異なる説明をしたという。2度目の来店時には内海さん以外の職員が対応していたが、支店内で情報共有が行われていたことから説明が一致していないことがわかり、駆け付けた警察官の聞き取りで息子をかたる詐欺と判明した。
大磯署で行われた贈呈式で日原署長は「警察でも日々注意を呼びかけているが、それでも騙されてしまう人はいる。金融機関の皆さんが最後の砦。引き続きご協力をいただければ」と感謝を述べ、内海さんと同席した岩本悟支店長は「お客様と職員の日ごろからの信頼関係があればこそ、臆せず声かけができる。利用の増える年末にむけて、これからも気を引き締めていきます」と応えた。金融機関での特殊詐欺抑止は同署管内で今年初。コンビニで3件抑止されている。
出典:タウンニュース(2020/10/30)
https://www.townnews.co.jp/0606/2020/10/30/548877.html